雑居ビルの悲劇
2021-12-18
昨晩は年末恒例行事といえばそうなりますが、地区の防犯診断に参加しました。
もう20年も前には、消防団員として参加した防犯診断ですが、夜間に車両や自転車の施錠を確認したり、各ご家庭の防犯状況を見て回り啓発のチラシを配るのが仕事ですが、久しぶりに別の立場で参加しました。
近年は個人情報や苦情が起きないように、車両の施錠状況の確認は止めたりご家庭に声を掛けることもなく、チラシをポストに投函して終わりにしますが、それでも昨晩は雪が舞う厳しい寒さの中で大変でした。
年末は犯罪や火災が多いので、こうして地域を挙げて防犯、防火を見守る事は大事です。
更に、消防団員の皆さんは年末には夜警を行い、夜間の地域の安全のために頑張ってくれます。頭が下がります。
さて、残念ながらその犯罪と火災の最たる事件が大阪で起きてしまいました。
昨日午前、大阪の雑居ビルで火災が発生し24人もの方々が亡くなり、更に重症で搬送された方が3人ほどいるというニュースが飛び込んできました。
どうやら放火が原因との事で、年末のこの時期には何かとトラブルや生活苦などによる事件が多いけど、その中でも最悪の放火火災という事件が起きてしまった事は残念でなりません。
また、多くの犠牲者が出てしまった事は誠に無念の一語です。
雑居ビル火災、放火事件というと、過去に新宿歌舞伎町の雑居ビル火災と、京都アニメーション事件を思い出してしまいます。
どちらも放火が原因とされていますが、京都アニメは犯人がその場に居て自身もやけどを負ったから犯人逮捕に繋がったけど、歌舞伎町の事件は確か未だに犯人逮捕に至っていないはず。
特にこの歌舞伎町の火災は、後に私が副団長研修で長野県消防学校で研修を受けた際に「キャバクラ放火事件」として実際の生々しい写真を見せられたことを思い出します。
キャバクラのお客と接待する若い女性が生々しく写っていて、それはとても耐えがたい写真でした。
そしてそこで習ったことは、犠牲者は皆直接のやけどが死因でなく、一酸化炭素による中毒死だったという衝撃的事実。
皆、口の周辺が黒くなって亡くなっていたそうです。
残念ながら今回も同様の様子で、駆けつけた救急隊や医師も、ほとんど処置をする間もなく引き上げざるを得なかったと報じられています。
「口に布をあて、低い姿勢で這うように逃げろ」とは言われていますが、実際に現場ではパニックになるだけでしょうし、出入口が一つで、そちらから火の手が上がれば逃げるところが無いというのが雑居ビルの怖さでしょう。
こんな話で恐縮ですが、原因は何にしろ、多くの方が犠牲になるようなこと、しかも年末の火災によるこういう事件は気持ちが重くなり残念でなりません。
犯人は自らの自宅にも放火してきたようなニュースもあります。残念な出来事です。
犠牲になられた方々のご冥福をお祈りし、このような悲劇がもう二度と起きないように心より祈るばかりです。