三六災害から60年
2021-6-29
「1番じゃなきゃダメなんですか?2番じゃダメなんでしょうか?」と今でもキーキー叫ぶ、私の大好きなあの議員さんが、かつて「事業仕分け」なる予算の編成に関わる場で発してから早10年以上経つと思われますが、あの時の我国のスーパーコンピューターは確か「京」。
その後継機とされるのが、最近、新型コロナの飛沫の飛散状況のシュミレーション画像で有名な「富岳」。
昨年もその性能が「世界一」にランクされ、今年も性能4部門で1位にランクされ、昨年6月、11月に続き3期連続トップの座に就いたとの報道に感激しました。
あの民主党政権下で行われた事業仕分けが今も続いていたら、この富岳の活躍は無かったのかもしれませんし、新型コロナの飛沫のシュミレーションも出来たのか不明で、つまり、対応に遅れが出なかったのか?、いや、今より素晴らしく素早い対応が出来たのか?考えて見ても無駄ですが、複雑な思いです。
しかし、その世界一のコンピューターの反面、ワクチン開発は今だ後進国で、今朝の報道ではサイバー攻撃などに対するサイバー能力でも世界の主要国では最下位グループに属するとの報道にガッカリしたり。
「事業仕分けなんてしないで、必要なところにはもっと力を入れるべきだ!」と大声で叫びたいけど、残念ながら今の日本の懐事情と政治家や官僚の考え方のバランスが、そちらには向かないのでしょうか。
せめて富岳が世界一で良かったと思うしかない、日本国民の寂しい心情です。
さて、その富岳の活躍は様々な分野に及ぶそうだけど、最近の気象予報の正確さもおそらくこの富岳の活躍の一つ。
ひと昔前には、天気予報が当たらない事も当たり前で、雨予想が晴れれば「ラッキー」と喜んでいたが、最近は的中率が高くて逆に楽しみが無いとも言えます。
仕事がら、天候は常に気にしますが、その他、レジャーやゴルフに行く時など、この正確な予報のお陰で助かっています。
そして今は梅雨。雨の降り方には注意ですが、今年はここ伊那谷に大災害を引き起こした三六災害から60年の年になるそうで、私がまだ幼い頃の大災害で記憶もないけど、言い伝えのように聞いている災害様子が蘇ります。
特に今日6月29日は、大鹿村の大西山が大崩落し、多くの犠牲者を出した日だそうです。
それまで大量の雨に見舞われた長野県の南部・伊那谷。特に大鹿村など東側の南アルプスを背負う地域の降雨量は凄かったとか。
ところが、6月29日は雨が止み、日が差してきて一安心と思った矢先、突然大西山の木々が浮き上がるように流れだし、山体がどどっと崩れ出し、麓の住民ともども埋もれてしまったという大規模な土砂災害。
そこは知りませんでしたが、多くの犠牲者を出してしまったことや、その後、大鹿村から移住してきた方々が宮田村にも沢山お住いになられている事、そして、我宮田村でも河川の氾濫が相次ぎ、ある場所では橋に流木が引っかかり危険なために、消防団が橋を落として難を逃れたてな話も先輩方から聞いてきました。
私は大鹿村にはあまり行った事がありませんが、高校時代の同級生も居たり、村内の元住民の方の話を聞いてその悲惨な状況を聞いてきました。
今のように正確な予報なら避難を早められた可能性は十分ありますが、果たして現地の方が、その当時に村を離れて避難しただろうか?とは今も疑問に思います。
でも、近年の国内の災害の様子から、まずは避難することが大事です。
人命こそが第一であると改めて思うところ。三六災害の教訓を活かし、今後は二度と同じ被害を被らぬようにしなければなりません。
そのためには、世界一の富岳などの活用も大事です。
「一番」は「一番安全」であるべきで「二番」じゃダメなんです。もちろん世界中が安全でなくてはなりません。