「未来を見据え」高校改革を考える

2020-10-17

 来年3月に県教委から発表される県立高校再編・整備計画二次案を前に、一次案を基に各高校の同窓会などがあり方や方向性を話し合う機会が増えているそうな。
昨日は、私の母校の同窓会による4回目の集いが行われるとのご連絡を頂き、初めて出席してみました。
 高校再編については、既に村議会にも陳情・請願が上がり、協議したものもありますし、地元県議が開いてくれた勉強会にも一度だけ参加したので、少し中身は存じていますが、具体的に同窓会が意見を出し合う場は初めてなので興味もありました。
聞くところによると、既に統合再編が公表されている伊那市の高校の同窓会のこういった集会では、参加者から説明に来てくれた県教委の職員に対する猛烈な批判や意見が飛び交い、ものものしい雰囲気だったところもあるとか。
もしそれが本当なら、母校の存続に関して、先輩方の強い気持ちを感じる一方で、そうはいっても少子化はどんどん進み、2035年には2017年の66%の生徒数しかいなくなる我上伊那地域の実情をどうとらえるのか?という疑問を感じます。
 昨日も県教委の方から一次案の説明を頂き、質疑を少し行って一区切りし、第二部では同窓会と住民だけで同窓会としての方向性の考えや意見を出す場となりました。
先の他校の場合の教訓を踏まえ、主催された同窓会長さんたちが考えた集会内容だと思いますが、非常に考えられた内容と感心しました。
結果として、他校のような辛辣な意見が飛び交う場面は少しだけで、それに対しても主催者が上手に対応する場面が見られ、時には切り返す場面もあり「さすが」と。
集会に出席していた地元県議も「こんなに静かな雰囲気のこの話題の集会は珍しい」と言っていたから、他校では本当に「我校を存続させろ!」「再編・統合なんてあり得ない!」てな調子の意見が飛び交う雰囲気なのかもしれません。
昨日は同校の場合には「総合学科への移行を前提として、定時制の継続と共に今後の協議を進める」という内容が提示され意見を募っていましたが、反対の意見ももちろんあり、総合学科校の良し悪しまで質問する方も居ました。
私は総合学科への移行を反対するものではありませんし、まだまだ我々が知らない総合学科校の良さを引き出す事も必要だと思いました。
もちろん、進学も就職も、生徒本人の意向次第でどんな風にもなれる環境が必要だし、そうされると考えています。
既に統合が発表されている新校は、普通科だけの進学を前提としたいわゆる進学校を目指すとするならば、上伊那地域に、総合学科校と総合技術校があって良いのではと考えています。
ただ、今の時点で総合学科ありきで良いのか?とは思いますが、実は来年3月まであまり時間がないというのも実情です。
「拙速な結論は出さないで」という意見も多いですし、もちろんまだまだ検討すべき事は多いですが、少子化の現実と、県教委の言う高校改革の実施方針「新たな学びの推進」と「再編・整備」に掲げられている6つの項目により、単に少子化による再編だけではないというところに期待しながら話を進めていくべきと思います。
住民の方々への周知や、母校への思いなど課題は沢山ありますが、上伊那地域の子供たちの将来のために、よりよい高校再編であって欲しいと思います。
昨日の集会に掲げられた表題「未来を見据え」は良い響きで同感ですし、本当に今すべきことは未来の為にとの思いを強くしました。

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